なお、株式会社メルカリが鹿島アントラーズ買収に使った額は16億円、株式会社ミクシィはFC東京を11億5,000円で手に入れたとされている。そのニュースに触れた際には「安すぎる」と感じたが、現状Jクラブの市場価値はその程度なのだ。レポートの指摘通り、クラブの価値を上げスポーツビジネスとして成立させるには、上記の収入源のみでは不足だ。放映権もDAZNに握られている以上、頼ることもできない。

赤字体質から脱するための対症療法である上、古参サポーターからの批判も覚悟で、「企業名OK」という改革を断行する時期に来ているのではないだろうか。同レポートから言葉を借りれば、クラブを事実上支えているのはサポーターではなく親会社なのだ。レポートの題名である『Jリーグは誰のものか』の問いに対する答えは、自ずと理解できるだろう。