「君子危うきに近寄らず」の用い方
ここからは「君子危うきに近寄らず」の使い方を解説します。
リスクのある行動を取らない
「君子危うきに近寄らず」はリスクのある行動を取らない場面で使用します。
・例文1:あの仕事は報酬が破格だが、従業員の負担も計り知れない。そのため、君子危うきに近寄らずの発想で断ることにしよう。
・例文2:台風が近づいているのに外出するのは賢明な判断ではない。君子危うきに近寄らず、危ないことは事前に避けるのが賢い選択というものだ。
このように「君子危うきに近寄らず」はリスクのある行動を取らないようにする場面で使用します。
慎重に行動すべきという教訓や危険な場所には近づくなという注意喚起として使用するのが一般的です。
自分の行動に対して使用することもあれば、他人の行動に対して使用する場合もあるため、用途の幅広い言葉といえるでしょう。
苦手なことを明言せず避ける
「君子危うきに近寄らず」は苦手なことを明言せず避ける場面でも使用します。
・例文1:君子危うきに近寄らず、僕は飛行機には乗らないのさ。
・例文2:君子危うきに近寄らず、だから私は運転はしない。
このように「君子危うきに近寄らず」は苦手なことを明言せずに避けるような場面でも使用します。
例えば、本当は飛行機が苦手で乗りたくないだけなのに「飛行機は危険だから」と理由を付け加えて避けるような場面で使用することも可能です。
運転が苦手であることを言いたくないがために「自動車は危険だから」という理由で運転しないのも同様となります。
つまり「君子危うきに近寄らず」は苦手なことを回避する口実として冗談めかして使用する場合もあると覚えておきましょう。