<委員会運営の公正性に重大な疑義を生じることになる>

 百条委員会の姿勢には内部からも批判が出ている。兵庫県議で百条委員会メンバーの増山誠氏は先月29日、X(旧Twitter)に次のように投稿した。

<現在でも
・公用PC内の情報(プライバシー情報除く)
・人事課が合計5回行った元西播磨県民局長への事情聴取資料
公益通報者保護が争点に追加された今となっては、この2つの資料は事実究明に最も重要な資料であるにもかかわらず、これまで私が請求しても却下されています。以上をふまえ、12月9日に行われる百条委員会理事会に資料要求を申請しました>

 前出・片山氏も11月14日、百条委員会について以下内容の要望書を兵庫県議会議長宛てに提出した(以下、増山議員がXに投稿した書面より抜粋)。

<本件公用パソコン内に保存された文書等の内容を調査しなければ、元県民局長がどのような意図、目的をもって本件文書を作成したのかについて十分な検証がなされたとはいえず、(略)本件公用パソコン内に保存されていたデータの内容を調査もせず、通知人に証言すらさせないという委員会の運用は極めて不可解であり、明らかに不公正と言わざるを得ません>

<(編集部追記:10月24・25日の)秘密会について、委員会側が記者会見して内容を公開しているが、そのこと自体適正と言えるか。また公表された内容は一方的な偏った内容ではなかったか>

<前知事のパワハラや贈答品疑惑について、本件文書には記載されていない疑惑があたかも事実であるかのように質問されたが、結局根拠が不確かで、中には関係者が否定することにより、事実と異なることが明らかとなったものがあった。このような質問は、証人を困惑させる誘導尋問であり、本来許されないものと考えられる>

<(編集部追記:百条委員会の)一部委員が本件告発文書の作成に関与しているとの疑惑が取り沙汰されているが、委員会の公正性の確保の見地から調査して頂きたい>

<元県民局長が使用していた公用パソコンに保存されていた文章等のデータの内容について、(略)(編集部追記:百条委員会の奥谷)委員長はその内容を知りながら委員会への開示請求をしなかったのではないか、との疑いがネット上で指摘されている。もし事実であるとすれば、委員会運営の公正性に重大な疑義を生じることになるので、調査して頂きたい>

 ちなみに片山氏は副知事に就いていた3月、県の公益通報制度を利用して通報した元県民局長に事情聴取を行い、

「俺の悪口もよう書いてあったけど。勤務中にやっとったんちゃうんかい。どないやねん」

「名前が出てきた者は、一斉に嫌疑かけて調べなしゃあないからな。 いろいろメールのなかで名前出てきた者は、みんな在職しとるということだけ忘れんとってくれよな。手始めに●●(編注:職員の名前)あたり危ない思うとんやけどな」

などと発言していたことが判明している。また、片山氏は元県民局長の公用パソコンに問題のある文書が保存されていたことを把握しており、百条委員会の設置に反対だったと明かしている。