SFCの大きな魅力と難点
慶應大学総合政策学部卒の30代男性はいう。
「たとえば将来はアフリカ開発に従事したいと考える学生がいたとすると、そのために必要な経済学、国際政治学、アフリカ政治・経済、外国語などあらゆる分野の授業を、三田キャンパスの学部のものも含めて自分で選択して履修することが可能です。起業を目指す学生であれば、実際に起業を経験した人やビジネスの経験が豊富な人が教員陣には数多くいるので、学生の側から積極的に動けば有益な情報やアドバイスを得ることも可能です。つまり、『自分はこれがしたい』という明確かつ強い意志・目標を持つ学生や、自ら課題を発見して解決しようと行動する学生にとっては、期待に120%応えてくれる環境が整っているので、素晴らしい学部だといえます。高い志を持つ学生や起業して会社を経営する学生、夜は東京に出てイベントの企画・運営をしている学生、有名タレントなど、個性の強い学生が多いため、日頃からそうした同世代の人たちと接することができるというのも、SFCの大きな魅力です。
逆に明確な目標がなく『やりたいことがないから、とりあえずSFCに入った』という学生にとっては、悶々とした日々を過ごすことになり、キラキラした学生生活を送る人たちに劣等感も抱いて非常につらい学生生活になるでしょうし、実際に退学する学生も一定数います。また、4年間通っても何も専門的な知識やスキルが身につかないまま、就職もうまくいかず卒業する人というもの一定数いるのが現実です」
同学部卒の別の30代男性はいう。
「やはり難点は東京都心から電車で最寄り駅の湘南台駅まで1時間くらいかかり、そこからさらにバスに乗らなければならないというアクセスの悪さと、キャンパスが畑に囲まれて家畜のフンの臭いが漂ってくることもあるほど田舎だという点です。なので『田舎が嫌い』『都会の大学に通いたい』という人は、SFCというブランド力に惹かれて無理に入学するのはやめたほうがよいです。この点を軽視すると後悔することになります。
就職実績に関していえば、SFCであることが強みになることはあっても、ハンディになることはないと思いますし、実際に就職実績は高いです。慶應大学の学生ということであれば、企業側は法学部なのか経済学部なのか総合政策学部なのかを意識することはないですし、あとは個人の能力や経験、資質次第ということになります」
(文=Business Journal編集部、協力=石渡嶺司/大学ジャーナリスト)
提供元・Business Journal
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