アメリカにはケネディ大統領の時代から、常に陰謀論が渦巻いている。曰く、CIAがアメリカのディープステート(陰の政府)の実行部隊として、様々な工作活動に従事し、世界の政変等の裏で蠢いていたというものだ。
アメリカは第一次世界大戦、第二次世界大戦を通じ、急速に発展してきた国力を背景に、世界の警察としての力を保持しつつ、世界に影響を与え続けてきた。
建国300年に満たない若い国家が世界の中心に立ち続けることが出来ている背景は、基軸通貨米ドルの存在と、世界一の経済力、そして世界一の軍事力があるからだ。
仮に米ドルを基軸通貨とすることによって、世界の覇権を握るというのが、陰の政府が画策した世界支配の長期的計画だったとして、果たしてそんなことが可能なのか?という疑問はさておき、陰謀論好きな人々は、常にそんな夢物語に心踊らされ、実しやかにそのストーリーを語り継ぎ、想像を膨らませていった。
近代アメリカで最も衝撃的かつ、ショッキングな事件が、2001年9月11日に起きた世界貿易センタービルとペンタゴン(アメリカ国防省)への同時多発テロだ。
当時、世界貿易センターの双子ビルにジェット機が突入し、数時間後に巨大なビルが倒壊する様は世界中に同時中継され、世界の人々が大きな衝撃を受けた。
当時から、この事件には何らかのウラがあると囁かれていたのは事実で、アメリカ政府が情報を出し渋っている点や、アメリカ史上最も無能と言われたブッシュ大統領の時に起きたこのアメリカだけでなく世界を揺るがせた事件を、ブッシュ大統領以下、大統領周辺の一部は知っていたのでは無いか?というのは、事件直後から言われていた。それほどに、アメリカ政府の対応が常に後手後手だった。
また、CIAは早くから中東のいずれかのテロ組織が関与する大事件がアメリカ国内で起きる可能性が高いことの情報を掴んでいたとも囁かれていた。