では、ネコは一体どのくらいの速さで単語と物体を結びつけ、連想することができるのでしょうか?
検証のため、麻布大学の研究チームは、人間の赤ちゃんに使用された単語連想力テストをネコに行わせました。
単語連想力テストでネコが人間の赤ちゃんに圧勝
単語連想力テストは、ネコカフェ所属のネコ23匹と家庭で飼われているネコ8匹、合計31匹の協力のもと行われました。
まず、赤色の「太陽」と青色の「ペガサス」の画像を準備し、それぞれに対応する言葉として「Parumo」、「Keraru」という意味を持たない単語を割り当てました。
人間は3色型色覚を持ち赤・青・緑を区別できますが、ネコは2色型色覚であり赤と緑を見分けられないため、画像には赤と青が使用されました。
そして、飼い主が単語を発している音声を同時に流しながら、この画像に拡大・縮小のアニメーションをつけたものをラップトップパソコンのモニターで繰り返しネコに見せました。
テストの第一段階として、ネコが「太陽」は「Parumo」である、「ペガサス」は「Keraru」である、と認識して刺激に慣れるよう、正しい組み合わせのアニメーションを繰り返し見せ、ネコがモニターを注視する時間を測定しました。
(資料画像ではKeraruは雲のイラストに見えるが、論文ではペガサスを用いたと説明されている)
ネコがモニターを見る時間が減るほど刺激に慣れたことを意味しており、注視時間が最初に映像を見せた時より50%減少するまでこのテスト段階を続けました。
基準を満たした後、テストの第二段階として、提示する画像と単語の組み合わせを半数入れ替えてアニメーションを見せました。