ノーベル賞のメダルでオセロができる発見です。
イギリスのオックスフォード大学(University of Oxford)で行われた研究により、全く異なる物理法則について記された数式であっても、共通する神秘的なパターンに従っていることが示されました。
この結果は、一見して異なる物理現象について述べている数式でも、隠れた「裏ルール」に従っている可能性を示しています。
研究者たちは「私たちの発見は自然のメタ法則、つまり全ての物理法則が従う法則への扉を開くものである」と述べています。
つまり歴史上の物理学者は、自然法則という1つの巨大なゾウを異なる角度から見てさまざまな数式を描いていたものの、それら1つ1つをよく見ると、同じ「ゾウ」を描いたことを示す何らかの共通する特徴が残ってたというわけです。
もし人類がこの「自然なメタ法則」を完全に理解することができたのならば、あらゆる物理法則を統合する究極理論や、人間の認知機能では発見が難しかった新法則の形成に役立つでしょう。
今回は研究の鍵となる「メタ」という概念についてアニメやマンガの例を用いてわかりやすく解説すると共に、普遍的パターンがどのような方法で発見されたを紹介したいと思います。
(※「メタ」の解説が不要という人は2ページ目以降から読み始めて下さい)
研究内容の詳細はプレプリントサーバーである『arXiv』にて「物理方程式の統計パターンと自然のメタ法則の出現(Statistical Patterns in the Equations of Physics and the Emergence of a Meta-Law of Nature)」とのタイトルで公開されています。
目次
- 物理法則を題材に「メタ発言」をやってみた
- あらゆる物理法則が従う「裏ルール」が存在する