公益通報者保護法は、「通報対象事実」について、

この法律及び個人の生命又は身体の保護、消費者の利益の擁護、環境の保全、公正な競争の確保その他の国民の生命、身体、財産その他の利益の保護に関わる法律として別表に掲げるもの(これらの法律に基づく命令を含む。以下この項において同じ。)に規定する罪の犯罪行為の事実又はこの法律及び同表に掲げる法律に規定する過料の理由とされている事実

としている。つまり、「通報対象事実」は、限定列挙されている法律に違反する行為、又は犯罪であることが要件なのである。

上記の「外部通報」が、「通報対象事実」の要件に該当するものであれば、公益通報者保護法の保護の対象となるが、いずれかの要件に該当しない場合は、同法上の保護の対象とはならず法的義務は発生しない。

元県民局長の匿名の告発文書で取り上げている事実は、以下の7項目だった。

1. 五百旗頭真先生ご逝去に至る経緯

令和6年3月6日にひょうご震災記念21世紀研究機構の五百旗頭真理事長が急逝したのは、その前日に、齋藤知事の命を受けた片山安孝副知事が五百旗頭先生を訪問。副理事長の御厨貴氏、河田惠昭氏の解任を通告したことによる精神的負担が原因ではないか

2. 知事選挙に際しての違法行為

2021年知事選挙の際、兵庫県職員が、選挙期間以前から斎藤元彦立候補予定者について、 知人等に対する投票依頼などの事前運動を行った

3. 選挙投票依頼行脚

斉藤知事が、2024年2月に、但馬地域の商工会、2月16日に龍野商工会議所に出向き、2025年に予定される知事選挙での自分へ投票依頼をした

4. 贈答品の山

斉藤知事が、視察先で贈答を受け、貰い物は全て独り占めにしている。出張先では地元の、 首長や利害関係人を陪席させて支払いをつけ回す。

5. 政治資金パーティ関係

齋藤知事の政治資金パーティ実施に際して、県下の商工会議 所、商工会に対して経営指導員の定数削減 (県からの補助金カット)を仄めかせて圧力をかけ、バー券を大量購入させた。