世界三大珍味の1つである「フォアグラ」は、ガチョウやアヒルの肝臓であり、濃厚なコクと甘み、深い旨味、とろけるような食感が特徴的です。

しかし生産方法が残酷であることから、世界中でフォアグラを禁止する動きが強くなっています。

そんな中、オーストラリアの食品会社「Vow」が、日本産ウズラの細胞でフォアグラを再現した「培養フォアグラ」の開発に成功したと発表しました。

近年では世界的に培養肉の開発が盛んに行われています。

「従来の生産方法に問題がある食品を培養肉で代替する」という今回のアイデアは、培養肉の正しい在り方の1つかもしれません。

目次

  • 強制給餌で作り出す「フォアグラ」
  • ウズラ細胞と培養技術でフォアグラを再現!香港で販売予定

強制給餌で作り出す「フォアグラ」

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世界三大珍味「フォアグラ」 / Credit:Canva

フォアグラは、世界三大珍味として有名な食材であり、ガチョウやアヒルに大量のエサを与え、肝臓を肥大させて作ります。

深い旨味とコク、口の中でとろけるような食感が人々に愛されてきました。

ソテーにしたり、パテに加工してパンに塗ったりして食べるのが一般的です。

赤身肉ともよく合い、フォアグラとトリュフをのせて焼いたヒレ肉のステーキ「牛ヒレ肉のロッシーニ風」は有名です。

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牛ヒレ肉とフォアグラのロッシーニ風 / Credit:Wikipedia Commons

また、テリーヌ(ムース状にした食材を型に入れてオーブンで焼いたり湯煎したりしたもの)にもフォアグラが使用されることがあり、これまで幅広い調理法で楽しまれてきました。

フォアグラは世界中で食されてきましたが、主にフランスで生産されており、消費量もダントツです。

また日本はアジア最大のフォアグラ消費国であり、様々な料理にフォアグラを使用してきました。

しかし昨今、フォアグラの生産方法が問題視されるようになり、状況が大きく変化しています。