世界三大珍味の1つである「フォアグラ」は、ガチョウやアヒルの肝臓であり、濃厚なコクと甘み、深い旨味、とろけるような食感が特徴的です。
しかし生産方法が残酷であることから、世界中でフォアグラを禁止する動きが強くなっています。
そんな中、オーストラリアの食品会社「Vow」が、日本産ウズラの細胞でフォアグラを再現した「培養フォアグラ」の開発に成功したと発表しました。
近年では世界的に培養肉の開発が盛んに行われています。
「従来の生産方法に問題がある食品を培養肉で代替する」という今回のアイデアは、培養肉の正しい在り方の1つかもしれません。
目次
- 強制給餌で作り出す「フォアグラ」
- ウズラ細胞と培養技術でフォアグラを再現!香港で販売予定
強制給餌で作り出す「フォアグラ」
フォアグラは、世界三大珍味として有名な食材であり、ガチョウやアヒルに大量のエサを与え、肝臓を肥大させて作ります。
深い旨味とコク、口の中でとろけるような食感が人々に愛されてきました。
ソテーにしたり、パテに加工してパンに塗ったりして食べるのが一般的です。
赤身肉ともよく合い、フォアグラとトリュフをのせて焼いたヒレ肉のステーキ「牛ヒレ肉のロッシーニ風」は有名です。
また、テリーヌ(ムース状にした食材を型に入れてオーブンで焼いたり湯煎したりしたもの)にもフォアグラが使用されることがあり、これまで幅広い調理法で楽しまれてきました。
フォアグラは世界中で食されてきましたが、主にフランスで生産されており、消費量もダントツです。
また日本はアジア最大のフォアグラ消費国であり、様々な料理にフォアグラを使用してきました。
しかし昨今、フォアグラの生産方法が問題視されるようになり、状況が大きく変化しています。