ブラジル、コロンビアも20,000ドル前後、エジプト、南アフリカも16,000~17,000ドルとなります。

やはり購買力平価換算だと、為替レート換算値よりも大幅に水準が上方補正されるのが良くわかりますね。

5. 1人あたりGDPの国際比較:購買力平価換算値

続いて、2023年の購買力平価換算値の国際比較をしてみましょう。

まずは中南米からです。

図5 1人あたりGDP 名目 購買力平価換算値 中南米 2023年IMF World Economic Outlook Databaseより

図5が中南米の2023年の1人あたりGDP(購買力平価換算値)です。

アルバが日本と同等でバハマ、パナマが日本と相応する水準ですが、ガイアナが日本を超えています。

ガイアナは南アメリカ北部のイギリス連邦加盟国で、人口80万人ほどの国だそうです。

イギリス連邦加盟国は経済水準が高い傾向にありそうですね。

この地域ではほとんどの国で1万ドルを超え、2万ドル以上も半数近くとなります。

つづいて、アフリカの国々も見てみましょう。

図6 1人あたりGDP 名目 購買力平価換算値 アフリカ 2023年IMF World Economic Outlook Databaseより

図6がアフリカの1人あたりGDP(購買力平価換算値)です。

中南米と比べると、購買力平価換算値でも低水準となります。

セーシェルが4万ドルを超えるほか、モーリシャス、リビアが2万ドルをこえます。

1万ドルを超えるのがほかに、ボツワナ、ガボン、エジプト、南アフリカ、チュニジア、モロッコなどで、大半が1万ドル未満、半数以上が5000ドル未満です。

6. 中南米・アフリカの1人あたりGDPの特徴

今回は中南米とアフリカの1人あたりGDPについてご紹介しました。

中南米はOECD参加国やブラジル、アルゼンチンなど比較的経済水準の高い国も多く含まれています。

また、アルバ、バハマ、ガイアナなどイギリス連邦加盟国の水準も高い特徴がありますね。