このような「本物の人」は、メディアやSNSで自身の活動を大々的にアピールするのではなく、自分自身の地位や身分を隠して、こっそりボランティア活動に参加していたりします。
筆者自身にも「社会貢献」を掲げている時期があった
ここまで、“社会貢献アピール”を散々に叩いておきながら大変恥ずかしいお話ではありますが、筆者自身も「社会貢献」を標榜していた時期がありました。
私もまた、自身の未熟さを“社会の役に立ちたい”と語る事で覆い隠そうとするタイプの典型だったのです。
私自身が「社会貢献」を盛んに語っていたタイミングは2つあります。
学生として就職活動をしていたタイミング、そして事業主として独立したばかりのタイミングです。
事業主として独立したばかりの時期の私は、顧客の利益を実現するための具体的なスキルや経験が乏しかったこともあり、例によって大言壮語を語ることで自己肯定感を高めつつ、自身の存在を大きく見せようとしていました。
この時期の私と関わってくれた関係者の方々に対しては様々なご迷惑をおかけしたと同時に、深く感謝しています。
一方で、逆の立場だったとしたら、かつての自分自身には関わりたくないな、と素直に感じます。
やはり、十分なスキルと経験があって、自身に利益をもたらしてくれる人と関わりたい、というのが正直なところです。
「社会貢献」を語る人には、よぼど「自分が損してもいいから支えてやりたい」という思いがない限り、しばらく距離を置いて様子見をしたほうが無難でしょう。
実務経験を積んでいくにつれて、私は自身の言動を客観視できるようになり、「社会貢献」という言葉を使う事は恥ずかしいと思うようになりました。
現在、「仕事を通じて関わる人には喜んでもらいたい」という気持ちはあれど、社会や天下国家を変えたいという気持ちは、はっきり言って皆無です。
以上、「社会貢献」を語る人に会うことがあったら、「一種のブランディングかもしれないな」と受け止めて、真に受けないことをおすすめします。