「社会貢献のためにこのビジネスをやっています」というビジネスパーソンの9割は“あまり積極的に関わるべきでない人”だと感じています。

ひねくれた見方だと思われるかもしれませんが、かくいう私にも、かつては「社会貢献」を語る人を無条件に「人格者だ」「素晴らしいな」と感じていた時期がありました。

しかしながら、コンサルタントとして様々な業種の方と会う機会が多くなるにつれて、実際に素晴らしい活動を行っているのは“社会貢献”を口にする人の中でもほんの一部だと実感するようになりつつあります。

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大半は社会に貢献などしておらず、以下の2パターンのいずれかにあてはまります。

表面上は「社会貢献」というフレーズでクリーンなイメージを保ちながら、裏では後ろめたい事を行っているパターン 社会経験が乏しく、人の役に立てる能力がないので、とりあえず「社会貢献を目指している」と語ることで認めてもらおうとしているパターン

2.のパターンには、例えば社会との接点を持ち始めたばかりの就活生や社会人1年目、あるいはフリーランスとして独立開業したばかりの時期の人も含まれます。

これが若い人であれば、経験やスキルを積むにしたがって地に足がついた考え方をするようになり、関わる関係者にも迷惑をかけずに貢献できるようになっていくでしょう。

が、問題はすでに若くない人や、社会人になって何年も経過している人の場合です。

このような人が「社会貢献」などのフワフワしたフレーズを語っている場合、(やや語弊のある言い方ではありますが)精神年齢が年齢相応に成熟しておらず、具体的な実務レベルでは何の貢献もできずに(悪気がなくとも)迷惑をかけてしまうパターンが多いと感じています。

さらに、より深刻な問題が多いのは1.のパターンです。

よく、詐欺やマルチの団体の代表が「社会貢献」というフレーズを語っているのを耳にしませんでしょうか?