ほんとどうしちゃったんですかね? 特に最後の「パートの社会保険料、会社が肩代わり」なんてヤケクソになってるようにしかみえませんが(苦笑)
まあそれはともかく、やはり一番インパクト大なのは「106万円の壁撤廃」でしょう。週20時間以上働くすべての労働者が厚生年金保険料の天引きが義務付けられることになるためです。
厚生年金の大拡大でこれから何が起こるのか。そして、それが意味するものとは何なのか。いい機会なのでまとめておきましょう。
事業主負担というカラクリ既に筆者を含めたいろいろな識者が指摘しているように、社会保険料の事業主負担(会社の負担)なるものは幻想で実際にはすべて労働者本人の負担です。
なので本当に厚生年金の対象者が拡大されれば、週20時間以上働くすべての労働者に、新たに18.3%の負担が生まれることになります。
とはいえ実際の負担の現れ方は様々で、だいたい以下のパターンになると思われます。
・全然賃上げがされない会社が増える
筆者が常々言っているように、会社は社会保険料などすべてのコスト込みで人件費を考えています。
大雑把に言うと、普通の正社員なら会社と本人負担分の社会保険料を人件費から払い、残ったお金を本人に支給するイメージです。
だからぶっちゃけ本人負担だろうが会社負担だろうがどっちでもよくて、上記の「パートの社会保険料、会社が肩代わり」という案も、人件費からさっぴかれる分のラベルが“会社負担”となるだけのこと。しょせんは本人負担でしかないということですね。