アストンマーティンは最高出力745PSの5.2リットルV12ツインターボエンジンと6速マニュアルトランスミッションを搭載した、公道仕様でありながらサーキット走行を強く意識したスペシャルエディション「ヴァリアント(Valiant)」を発表しました。
クルマが電動化されつつある今、大排気量のガソリンエンジンを積んだアストンマーティンの新型にベタ惚れ!
兼ねてから「アストンマーティンの新しいスーパーカーが出る!?」と噂され、世の中の超絶スーパーカー好きな人たちが注目しておりました。かくいうJ PRIME戸賀編集長もそのうちの一人! というのも、新型スーパーカーは1970〜1980年代を象徴するV8ヴァンテージ(普通のヴァンテージ含む)をベースにしたルマン・レーシングカーの「Muncher(マンチャー)」からインスピレーションを得たスタイリングの「Valour(ヴァラ)」に似たフォルムを採用。そのダイナミックかつアグレッシブなボディには、5.2リットルV12気筒ガソリンエンジンを搭載し、ツインターボで武装したおかげで最高出力は715ps、最大トルクは76.8kgmを実現。そして、その大パワーをマニュアルトランスミッションで操る…という前情報があったもんですから。
SUVもスポーツカーもどんどこ電動化されていく昨今、「スポーツカーは大排気量で多気筒、そしてマニュアルトランスミッションに限る!」と声を高らかにしている戸賀編集長のポリシー(=嗜好)にずっぽしハマるってわけです。
で、そのアストンマーティンの新しい超弩級スーパーカーの真相が、関東が梅雨真っ最中の6月26日にはっきりとしました。その名もアストンマーティン ヴァリアントです。搭載されるパワートレインは前評判どおりの5.2リットルV12ツインターボエンジン&6速マニュアルトランスミッションですが、パワーはティーザー予告よりは大幅に上回っており、なんと最高出力745PS(最大トルクは753Nm)を実現しております。
そもそもこのヴァリアント誕生の経緯は、アストンマーティン・アラムコ・フォーミュラ1チームのフェルナンド・アロンソ選手の個人的な依頼がきっかけ…だとか。アロンソのF1キャリアと限界走行への情熱に触発されたアストンマーティンのビスポークパーソナライゼーションを目指す「Q by Aston Martin」のエキスパートたちが入念に設計・製作したって次第です。
サーキット走行を想定したヴァリアントは超絶なパワーに相応しい強力なカーボンセラミックブレーキを標準装備。また、ボディの軽量化&剛性化とともにシャシーの調整などに革新的な技術を投入しています。3Dプリンター製作のリアサブフレームやマグネシウム製トルクチューブ、軽量マグネシウムホリール、リチウムイオンバッテリーの採用などがそうです。そのおかげでヴァリアントのボディは強靭な剛性を保ちながらも大幅な重量削減が実現されています(正確な車両重量は未発表)。
さらに、高次元のコーナリングを実現するために、マルチマティック社製アダプティブ・スプール・バルブ(ASV)ダンパーを装着。このASVシステムは32の個別のダンパーカーブを6ミリ秒以内に調整できる最新のサスペンション技術で、乗り心地とハンドリング特性をほぼ無限に調整可能だそうです。 そして、幸運にもこのヴァリアントを運転することができたドライバーは「sport」「sport+」「track」のプリセットドライビングモードによって、クルマの性能を最大限に…スムーズかつ的確に引き出すことができるのです。
さて、気になるお値段なんですが、あいにく正確な価格は発表されておりません。が、アストンマーティンとしては世界限定38台(たった!)を生産する予定だそうですが、すでに「完売」しているとか!?
まぁ、世界中の超絶スポーツカーが軒並み「電動化」されつつある今、アストンマーティンが「大排気量」「多気筒」「マニュアルトランスミッション」のスーパーカーを世に出してくれただけでも、内燃機関好きのリッチなオジサンとしては「良し」としましょうか。
文 J PRIME編集部
提供元・JPRIME
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