このペンシルベニア州とウィスコンシン州の集計が出てこないというのは、非常に厄介な状況になる。選挙予測をみていくと、「Toss-up」となった6州もミシガン州以外は共和党が獲得するのではないかと思われる。そうなると、PA州とWI州の結果が出てこないので、勝者がどちらになるかわからない状況が数日続くことになる。

そして集計結果がわかったとしても、接戦が予測されることから再集計になる可能性もある。

25州は得票差次第で自動的に再集計をする規則が設けられている。特に得票差の基準なしで候補者または有権者が再集計を要求できる州もある。

こちらもNCSLを参考に接戦州だけまとめた※7)。

州 自動的に再集計となるケース 再集計の要求 GA 0.5%以内の得票差かつ候補者の要求に応じて再集計 選挙管理者および有権者が0.5%以内の得票差なら再集計を要求できる NC - 得票数が0.5%以内だった場合、候補者が再集計を要求できる MI 2000票以内の差の場合、 再集計 候補者が要求可能 PA 得票差が0.5%以内の場合は 再集計が必須 (自動集計は、選挙後の第3水曜日の次の第1火曜日の正午までに終わらせる) 有権者から AZ 得票差が0.5%以内の場合は、再集計 再集計のルールなし。裁判所が再集計を命じることもある。 WI - 候補者または選挙人から

こうなってくると、「12月11日:選挙に関する紛争の解決期限」までだらだらと長引くことになるかもしれない。それでも、各州の選挙人が集い投票を行う12月17日までに決着がつけば、まだましだろう。問題は、それ以降もまた負けを認めない場合だ。

平和な政権移行が実現することを心から願うが、トランプ陣営が最後まで負けを認めない場合の想定もしておかなくてはいけないのだろう。

【参考資料】 ※0)North Carolina Moves to Toss Up; Minnesota and New Hampshire Shift to Likely Democrat ※1)Trump, Kemp look to present united front in must-win Georgia ※2)Instructions and Guidance for State Officials and Points of Contact ※3)Receipt and Postmark Deadlines for Absentee/Mail Ballots ※4)When Absentee/Mail Ballot Processing and Counting Can Begin ※5)Pennsylvania presidential election results could again take days to count ※6)Effort to allow for early processing of Wisconsin absentee ballots stalls out ※7)Election Recounts