大統領選挙は、不確実性が高まるイベントだ。結果がでれば不確実性も低下するのだが、2024年大統領選も結果が投票日から数日以内に決定するとは思えない。そのため、投票日以降にどういうタイムラインで動いていくことになるかを早めに整理しておく。
投票日~大統領就任までのタイムライン【2024年】※米国基準の日程 11月5日:投票日/各州の投票結果の公表を開始 12月11日: 選挙に関する紛争の解決期限 12月17日:各州の選挙人が投票 12月25日まで:州の選挙人の投票結果(Certificates of Vote)を上院議長・公文書保管人など計6通を送付 【2025年】 1月1日:債務上限停止の期限 1月3日予定:連邦議会 新会期スタート/下院議長選挙 1月6日:選挙人票の集計を議会合同会議が実施 1月20日:大統領就任式
(参照元:Key Dates and Events for State Officials and Points of Contact)
選挙人は、得票者と各々の得票数を記した一覧表を作成し、これに署名し認証した上で、封印をほどこして上院議長に宛てて、合衆国政府の所在地に送付する。 上院議長は、上院議員および下院議員の出席の下に、すべての認証書を開封したのち、投票を計算する。 最多数の投票を得た者の票数が選挙人総数の過半数に達しているときは、その者が大統領となる。
アメリカ合衆国憲法 第二章 第一条[第3項]から抜粋
再集計が発生する可能性もあるが、12月11日までに再集計やら選挙をめぐる裁判などは決着をついている必要がある。12月17日には、各州の選挙人が集い投票を行う。
その後、選挙人は投票後、上院議長(副大統領が担う役割)に宛てて投票結果(Certificates of Vote)を送付することが合衆国憲法に明記されている。その時に、受け取るのはハリス副大統領なので、懸念をもたれている。
しかし、現在のルールをよくよく確認すると選挙人は投票結果の原本6部を作成して、そのうちの1通を上院議長(ハリス副大統領)に送付するだけだ。選挙管理官、地方裁判所、公文書保管人などにも送付する※2)。そのため、上院議長が受領してから不正を働くというのは、同様の文書が保管されているので難しいだろう。
11月5日の投票終了時間と郵便投票の集計スケジュール