バイデン大統領の撤退、ワルツ副大統領候補、民主党大会、ケネディ候補の撤退と7月後半から8月は大きな動きがあった。
8月に入ってから全米レベルの世論調査では、ハリス副大統領のリードが続いているが全米レベルでリードしているからといって意味がない。あくまで全米で538人いる選挙人の過半数である270人以上を獲得した候補が当選する。なので、州別でみていかないとわからない。
選挙予測で著名なCook Political Reportは、年初~バイデン撤退以前はWI・MI・PA州(ウィスコンシン・ミシガン・ペンシルベニア州)のブルーウォールを 「Toss Up(接戦)」に指定していた。 その後、バイデン大統領が大統領選から撤退し、ハリス副大統領はトランプ氏との差を縮めた。今まではブルーウォールの3州で結果が決まる状況が、例年同様の接戦州になってきた。
Cook Political Reportは、8月8日に「Lean R(共和党が少しリード)」として指定していたAZ・NV・GA州(アリゾナ・ネヴァダ・ジョージア)の3州を「Toss Up」にアップデートした。さらに、8月27日にはノースカロライナ州を 「Toss Up」 にアップデート※0)。
GA州については、トランプ氏がケンプ知事を強く非難しており、共和党はGA州を獲得するために両者が協力関係にならないといけないことを強く危惧している。今のところは落ち着いたが、また再燃する可能性もあり共和党にとっては頭痛の種だろう※1)。
8月はハリス副大統領がトランプ氏との差を縮小していったものの、最新世論調査を見る限りは両者とも僅差だ。ケネディ候補が撤退して、トランプ氏の圧倒的なリードになる州があるかと思いきや、思ったほど伸びているわけでもない。まだ決めかねている有権者も数パーセントいるので本当に接戦の状況といえよう。