会社によっては「マイカー通勤は禁止」…なぜ?
また、都心部の企業などでは、従業員のマイカー通勤を禁止している場合があります。その理由は企業によっていくつかありますが、安全面、経済面に関するものが多いです。
まず、安全面です。前述のとおり、マイカー通勤は交通事故のリスクを伴います。万が一、従業員が通勤中に事故に遭った場合、企業としても対応が必要になるため、そのリスクは回避したいのです。特に、通勤時間帯は交通量が多く、事故のリスクが高まります。従業員の安全確保のためにも、通勤方法に公共交通機関の利用を推奨する場合があります。
次に、経済面です。企業が駐車場を提供する場合、その維持管理にはコストがかかります。都市部では駐車スペースが限られており、そのうえ地価も高いため、従業員へ駐車場を提供することは大きな負担となります。
また、従業員が通勤中の交通事故によって休業することになると、欠員による損失も発生。労災にあたればその対応もしなければなりません。会社にとっては、マイカー通勤は損失のリスクが大きいものとなります。
このほかにも、企業としての環境への取り組みや周辺の住民からの苦情などさまざまな事情が絡み会社の信用にも影響するおそれがあるため、慎重にならざるを得ないというのが経営側の目線としてはあるようです。
こうしたさまざまな理由から、マイカー通勤ではなく公共交通機関の利用を推奨する企業が都心部に多くあります。