古代アステカの「死の笛」は今日の私たちをもビビらせるようです。
アステカ遺跡で見つかった「死の笛」は頭蓋骨の形をした不気味な見た目だけでなく、人の叫び声や悲鳴のような音を出すことで知られます。
そして最近、スイス・チューリッヒ大学(UZH)の研究で、死の笛を現代人に聞かせて脳活動を測定したところ、恐怖や嫌悪感、警戒心を生じさせられることが確認できたのです。
これは死の笛の効果がまったく古びることなく、人々に恐怖を植え付けられることを示しています。
さて、どんな恐ろしい音を奏でるのでしょうか?
研究の詳細は2024年11月11日付で心理学雑誌『Communications Psychology』に掲載されています。
目次
- 断末魔の叫びを奏でる「死の笛」の音とは?
- 「死の笛」は現代人にも通用した
断末魔の叫びを奏でる「死の笛」の音とは?
古代アステカ文明は一般に、西暦1428年頃〜1521年にかけてメキシコ中央部に栄えた国のことを指します。
マヤ文明と並んで非常に有名なメソアメリカ文明の一つですが、今から数十年前、メキシコにあるアステカ文明の遺跡で奇妙な遺物が発見されました。
20代男性の骨の中から見つかったその遺物は、粘土を頭蓋骨の形に整形した不気味な見た目をしています。
サイズは手のひらに乗っかるほどで、頭蓋骨の上部に付いた筒状の穴から明らかに笛であることが見て取れました。
そして研究者らは笛の精巧なレプリカを作成して、実際に笛を吹いてみました。
すると頭蓋骨の笛は断末魔の叫び声のような背筋も凍る音を出したのです。
これが「死の笛(Death Whistle)」と命名される所以となりました。
当時、笛を調査した機械工学者のロバート・ベラスケス・カブレラ(Roberto Velázquez Cabrera)氏は、死の笛について「これは普通の楽器ではなく、苦痛に泣き叫ぶ人の声や千人の死者が叫ぶ声を出す」と表現しています。