結果として、その願いは人を幸せにする行動に繋がらず、望んでいるほどの「幸せ」の自覚も得られません。

自分で思い悩んだり、周囲と比較したりして、プレッシャーや不安ばかりが強くなってしまいます。

では、幸せを望む私たちは、何を目標にすればよいのでしょうか。

今回の研究は、「幸せになること」を一番の目標として追及するべきでないことを示しています。

だからこそファン氏は、幸福は目標ではなく「最終的に得られる結果(または副産物)」として捉えるよう勧めています。

私たちは「幸せになりたい」という漠然とした目標を持って闇雲にもがくのではなく、もっと具体的な目標に目を向けるべきなのです。

画像
自分が幸せになる「具体的な目標」を立てよう / Credit:Canva

例えば、「愛する人や友人と時間を過ごす」「運動する」「自然と触れ合う」など、有益だと証明されている活動を目標にすることができます。

忙しく働いている社会人であれば、「来年はもっと幸せになる」という目標を持つのではなく、「来年はもっと家族との時間を増やす」という目標を持つと良いわけです。

音楽が好きな人であれば、単に幸せを求めるのではなく、「もっとギターを弾いたり、作曲したりする」ことに目を向けることができます。

そうするなら、幸せはつかみどころのないものではなく、必然的な副産物となるでしょう。

具体的なことを目標にして達成していけば、あなたは自分が幸せかどうか絶えず自問するまでもなく、いつも幸せでいられるのです。

全ての画像を見る

参考文献

Does the Pursuit of Happiness Lead to a Better Life?
https://www.psychologytoday.com/au/blog/points-on-the-board/202410/does-the-pursuit-of-happiness-lead-to-a-better-life