今後、FRBはますますかじ取りが難しくなっていく。富裕層にけん引される形で消費が強く、経済の好調が持続するのであれば、高金利政策を維持する必要が生じる。しかしそれは一方で、高金利に悩む若者や低所得者層を圧迫し続けることになるため、間違いなくクレジットカードなどのさらなる延滞率上昇につながっていく。加えて、最近は雇用も減速しているため、収入減や失業者増を通じて状況は悪化し、低所得者層をますます苦しる形で、二極化は深化していく。
おそらくノーランディングといった明るいシナリオがこの先に待っていることは難しいのではないだろうか。低所得者層を中心とした経済の下押し圧力を通じて、少なくとも軽い景気後退がやってくるように思う。