足達:そこはビンフオック省の企業にこだわってはいません。我々日本人のスタッフがいて、1部昇格するとなったら、日本人選手を獲得(2部は外国人選手登録が禁止)しようという流れになるでしょうし、日系企業にも興味を持っていただいて、日本とベトナムの懸け橋となれるようなクラブになりたいと考えています。教育分野であったり、地方農業であったり、あるいは日越を繋ぐ活動の分野など大きな視点でスポンサーは探していきたいです。我々の取り組みに共感していただける企業には、是非協力をお願いしたいです。


チュオントゥオイ・ビンフオック 写真:Truong Tuoi Binh Phuoc FC

今季の目標は優勝しての1部昇格

今季はもちろんのこと、ビンフオックは昨季も集客面では他クラブを上回る観客動員があったかと思います。集客方法やスタジアムのエンタメ化についてのお考えを聞かせていただけますか?

足達:集客に関しては、まだ我々の考えていることが反映されているとは言い難いですが、ファンサービスの仕方などの部分では少しずつ日本式を取り入れています。集客では、コアサポーターの中心メンバーの方々が非常に積極的に動いてくださり、情報告知などで協力してもらっています。

スタジアムの遊園地化については、つい先日の定例会議でも案が出たところです。サッカーを観たいお父さんがサッカーを観るだけの場所じゃなく、家族で楽しめる場所、子供も楽しめる場所にしていきたい。キックターゲットやミニゲームで所属選手と触れ合う機会を作ったり、それ以外にも日本食デーやタイ料理デーといったイベントを企画したりするなどの案が出ており、将来のアリーナ化に向けて動き出しているのは確か。スタジアムには潜在的に活用できるキャパシティがあると思っていて、今はまだ競技場の色が強いですが、それをスタジアムに、ゆくゆくはアリーナへと進化させたいと考えています。