「人の口に戸は立てられぬ」の類義語
ここからは「人の口に戸は立てられぬ」の類義語を紹介します。
好事門を出でず悪事千里を行く
「好事門を出でず悪事千里を行く」は良い噂・評判はなかなか世間に広まるものではないが、悪い噂・評判はあっという間に広まることを意味する言葉です。
実際に良い行いは世間にはなかなか広まりません。
努力したところで認められる人はほとんどいません。
しかし、悪い行いは世間に瞬く間に広まってしまいます。
それどころかやってもいないことまで広まってしまいます。
その点が「人の口に戸は立てられぬ」と似ているのではないでしょうか。
ちなみに、この言葉は古代中国の宋の時代、孫光憲が書いた『北夢瑣言』から来ているとされています。
世の取り沙汰は人に言わせよ
「世の取り沙汰は人に言わせよ」は世間の人は信じるに値しない話ほど好むからこそ、言いたい者には言わせておけばいいという意味の言葉です。
仮に世間の噂や評判を止めようとしても止めることはできません。
むしろ、変な情報ほど自分の知らないところで広まっているものです。
その点が「人の口に戸は立てられぬ」と通ずるものがあるでしょう。
なお、この言葉は『毛吹草』などでの出典が見られます。