「人の口に戸は立てられぬ」の成り立ち
ここからは「人の口に戸は立てられぬ」の成り立ちを解説します。
由来は「戸」の構造から
「人の口に戸は立てられぬ」は「戸」の構造から来ています。
ここでの「戸を立てる」は障子や襖を閉めることを意味します。
昔は地面に対して垂直に立てるものを「戸」と呼んでいました。
そのため「戸」を立てればある程度の会話は遮断できたとされます。
その後、引き戸が普及してからも言葉だけは残り「戸を立てる=障子や襖を閉める」という意味で浸透・定着したとされています。
転じて、人の口を塞ぐことができないことを「戸」に見立てて「人の口に戸は立てられぬ」と表現するようになったのだとか。