「十五夜」は満月とは限らない!?
ここからは「十五夜」は満月とは限らない点を解説します。
旧暦における年明けとなる日・一ヶ月の出し方
旧暦は月の満ち欠けを基準として1ヶ月の長さを決めていました。
月の満ち欠けの周期は平均しておおよそ29.5日とされています。
そのため、当時の月の長さは29日~30日の間で変化していました。
逆に現在の月の長さは30日~31日であり、同じ12ヶ月でも旧暦と新暦とでは1ヶ月の長さそのものが変わることがわかります。
仮に12カ月を1年とすると旧暦は約354日となり、実際の1年より11日ほど短くなってしまうわけです。
そのため、昔は約3年に一度「閏月」を作り1年13ヶ月となる年を設けていました。
つまり人工的に暦と季節の調整をすることで、年明けとなる日も3年に一度調整していたというわけです。
月齢の変化と一ヶ月には差異がある
「十五夜」は「旧暦の15日目の夜=新月から数えて15日目の夜」を意味します。
ただし、新月から満月になる周期は14日~16日の間で変化するのが特徴です。
それゆえ、必ずしも「十五夜=満月」となるとは限りません。
なぜなら、そもそも月齢の変化と1ヶ月には差異があるためです。
旧暦では1か月の月齢を29日~30日と解釈していた一方、月の満ち欠けの周期は約29.5日だったため徐々にズレが生じていました。
現代の新暦も1ヶ月の月齢が30日~31日なので、月の満ち欠けの周期とは微妙にズレています。