ナワリヌイ氏はモスクワに戻り、最終的には獄死した。カラ=ムルザ氏は西側に留まらず、モスクワに留まり逮捕されたが、今年8月、米露間の外交交渉で釈放された。著名な2人のロシア反体制派活動家の運命は異なったわけだ。
夫を失ったナワリヌイ夫人は夫の遺志を継続して海外で反プーチン運動を行っている。国内の反体制派活動家と同様、亡命ロシア人も孤独な戦いを強いられている。
なお、インスブルック大学のロシア問題専門家、マンゴット教授は、「ナワリヌイ氏がどのように亡くなったとしても、それはロシア国家による残虐な犯罪であることに変わりはない。プーチン大統領がナワリヌイ氏やその他の反体制派の人物を容赦なく迫害し、虐待するのは、偏執的な恐怖のせいだ」と説明している。
編集部より:この記事は長谷川良氏のブログ「ウィーン発『コンフィデンシャル』」2024年11月19日の記事を転載させていただきました。オリジナル原稿を読みたい方はウィーン発『コンフィデンシャル』をご覧ください。