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多段化の進むATの操作デバイスとして…
多段化の進むATの操作デバイスとして…
CVTにパドルシフトを配したモデルは多く存在します。他方で、CVTは伝達効率の悪さという、環境性能や運動性能でのネガも指摘されるようになり、従来のトルコン式ATが多段化することで、一時期、劣勢だった状況を巻き返しています。またツインクラッチをもった2ペダルMTなど、エンジン同様トランスミッションも高効率が進んでいます。
そんななか、やはり操作デバイスとしてパドルシフトの利便性や有用性があるのも普及している理由です。
かつてのATは、オートマチックという名称からもわかるように、手動操作はほとんど考えられていませんでした。これは、ATが早くから普及した北米の道路事情もありました。
その一方、ヨーロッパではATであっても、ある程度シフトチェンジを積極的に行ったほうが安全であるということから、メルセデス・ベンツやジャガーではゲート式のシフトが採用されていました。現在、AT車に付けられたパドルシフトは、その名残ともいえるかもしれません。
一方で、パドルシフトはレーシングカーに搭載されていたものが出自で、これはステアリングから片手を離すことなくドライビングできるという安全性から採用されたものでした。
そこに電子制御が介入すれば、シフトミスも起こらないため、故障(ミッショントラブル)のリスクも減らすことができます。
シフト時のタイムラグも減り、人間の操作より確実で速いシフトチェンジが手元でできるなら、わざわざ操作中のステアリングから手を離す危険を犯してまで、フロアのシフトレバーを使う必要はないのです。これが、パドルシフトが多く搭載される理由でしょう。
車との一体感に関しては、MTに勝るものはないといえますが、パドルシフトによる安全性や確実性は、ドライビングをより高いレベルで愉しめるようになっています。時には、積極的にパドルシフトを操作して、車の愉しさを感じるべきではないでしょうか。
提供元・CarMe
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