例として挙げられるのは、若き日のフランス国王・ルイ15世(1710〜1774)です。
彼の家庭教師は王子の遊び相手となるようたくさんの少年を見つけてきて、先と同様に、王子が悪さをすれば、代わりに体罰を与えていました。
ところがルイ15世は少年たちがどれだけ殴られようと、勉学を怠り続け、不品行な行動をやめなかったと言われています。
鞭打ち少年を見て、心を痛めるかどうかは王子の資質に関わっていたのかもしれません。
この奇妙な風習は期待通りの効果があまり得られなかったのか、あるいは道徳心が許さなかったのか、時代とともに姿を消しています。
※この記事は2022年7月に掲載したものを再編集してお送りしています。
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参考文献
Whipping Boys Were Kids Spanked in Place of an ‘Untouchable’ Young Prince
https://www.ancient-origins.net/weird-facts/whipping-boy-0016963
Fact or Fiction? The Unjust Reality of a Whipping Boy
https://www.ancient-origins.net/history-ancient-traditions/whipping-boy-0014704
ライター
大石航樹: 愛媛県生まれ。大学で福岡に移り、大学院ではフランス哲学を学びました。 他に、生物学や歴史学が好きで、本サイトでは主に、動植物や歴史・考古学系の記事を担当しています。 趣味は映画鑑賞で、月に30〜40本観ることも。
編集者
海沼 賢: ナゾロジーのディレクションを担当。大学では電気電子工学、大学院では知識科学を専攻。科学進歩と共に分断されがちな分野間交流の場、一般の人々が科学知識とふれあう場の創出を目指しています。