■白髪になるまで長生きしてほしい

「髪置」は、病気の予防や衛生管理のために剃っていた赤ちゃんの髪の毛を伸ばし始めるための儀式。無事3歳まで育ったことを祝いつつ、白髪になるまで長生きしてほしいとの願いを込めて、頭に粉をはたいたり、白い糸を乗せたりしていたようだ。

「袴着」は、袴を身に着けて大人の仲間入りをしたことを表す儀式。「帯解」も同様に、子供用に着物に縫い付けていた紐を解き、大人と同じように帯を結んで着物を着るようになったことを祝う儀式だ。

いずれの儀式にも、その年まで育った子供の健康を祝い、その後の健やかな成長と長寿を願う大人たちの思いがこめられている。