一方の共和党右派グリーンらは、ロシアの石油輸入を禁止すれば、米国のガソリン代が更に高くなり、ベネズエラなど独裁国家が率いる他の石油国に依存する可能性があると警告した。

ロシアの人権侵害に対する制裁やWTO加盟見直しも含まれるこの法案には、414人の下院議員が賛成票を投じて容易く通過した。が、民主党オマルと共和党グリーンの離反は、米国の介入主義への警戒感が極左と極右の間で一致する珍しい分野であることを浮き彫りにした。

バイデンは11日、米国とNATOの同盟国はウクライナでロシアと直接衝突することはないと述べ、そのようなシナリオは「第三次世界大戦」であると表現した。一方のトランプは、そうしたバイデンの弱腰を「第三次世界大戦につながる可能性がある」と批判する。

どちらの言い分が正しいかは、まさにプーチンの「胸三寸」だが、トランプが「話をする相手もいないんだ」というプーチンとトランプのケミストリーが合うことは間違いないように思う。

文・高橋 克己/提供元・アゴラ 言論プラットフォーム

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