国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)の報告については、すでに別の記事で紹介したが、ここでは、「男系男子」が皇位を継承することを定める皇室典範の改正を勧告し、悠仁さまを押しのけて愛子さまを天皇にすべきだとしたとの誤報について説明したい。
この報告が「愛子天皇」実現に向けた追い風という受け取り方もあるが、それは次の三つのことからも、正しくない。
そのことをDiamondOnlineの記事で紹介したのでご一読頂きたいが、ここでは、そのエッセンスと補足を書く。
この国連の報告は、あくまでも委員会としての希望であって拘束力はないし、どこの国でもさして重用していない。
しかし、それより重要なことは、「他国の事例を参照」にしろといっていることである。
たしかに、1990年代から男子優先が欧州諸国で後退する傾向にあるのだが、新原則は、制度改正以降に生まれる王族にのみ適用されている。
つまり、欧州諸国に準拠すれば、立皇嗣礼まで行われた秋篠宮皇嗣殿下、さらには成年を迎えられた悠仁さまへの継承には影響はなく、悠仁さまの次の世代の継承のときに初めて問題になる話だ。
現在、欧州にいは7王家があるが、それぞれの事情について記事で紹介しているが、ここでは、とくに重要なものを紹介する。以下のようになっている。。
最近、ノルウェー国王第一子のイングリッド・アレクサンドラ王女が米国人の霊媒師と結婚して世界を震撼させた。だが、1990年の改正で男女問わず長子優先になったものの、改正以降に生まれた子にのみ適用されるので、弟のホーコン皇太子が継承することが決まっており、ノルウェー王室は事なきを得そうだ。