野党はこのネズミ講の拡大をやめさせ、基礎年金を税に置き換える最低保障年金を共同提案すべきだ。この案の欠点は、保険料を消費税に置き換えるので増税のようにみえることだが、消費税率を15%まで上げると約26兆円の基礎年金保険料を廃止できるので、低所得者の負担は軽くなる。
たとえば年収200万円の人がその70%を消費すると140万円。その15%を消費税として払うと年額21万円となる。これは国民年金保険料(年額20万円)とほぼ同じなので、年収200万円以下の人にとって最低保障年金は減税となる。これは財源の裏づけのある(税収中立的な)低所得者の大減税である。
今までこれは河野太郎氏だけが提案してきたが、玉木氏も共産党も(税の種類は違うが)賛成している。2012年に最低保障年金を提案した立民党の枝野氏も賛成するだろう。もちろんこれは国民年金を廃止する大改正なので容易ではないが、野党が法案を決められる新しい国会で、最低保障年金の検討を共同提案してはどうだろうか。