1969年7月20日、アポロ11号に乗った宇宙飛行士ニール・アームストロング氏バズ・オルドリン氏は、人類史上初めて月面歩行した人間となりました。

彼らの月面歩行は2時間15分にも及び、その間に月面を探索し、科学機器の設置やサンプルの採取などを行いました。

そしてアームストロング氏は、最も有名な言葉の1つである、次の台詞を残します。

これは1人の人間にとっては小さな1歩だが、人類にとっては偉大な飛躍だ(That’s one small step for [a] man, one giant leap for mankind.)

ケネディ宇宙センターからの打ち上げや、月への着陸、人類で初めての月面歩行は、アメリカだけでなく、世界中の人々から注目されました。

ちなみに打ち上げでは、推定100万人の観衆が発射場周辺から見守っていました。

そして地球に帰還した後は、ニューヨークとシカゴで、推定600万人の見物客の中、盛大な祝賀パレードが行われました。

このアポロ11号のサンプル採取は、月の地質構造や形成の歴史を解明するための重要な一歩となりました。

特に、持ち帰られた月の岩石は、地球と異なる環境で形成された特徴を持ち、月が地球と異なる天体環境で進化してきたことが示されました。しかし、岩石の成分分析からは地球と月に類似性も見られ、地球と月が共通の起源を持ち、巨大な衝突によって月が誕生したとする『巨大衝突説』の研究を進展させました。

アポロ12号

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アポロ12号の乗組員。左からコンラッド氏、ゴードン氏、ビーン氏 / Credit:NASA, Wikipedia Commons

アポロ11号の乗組員が最初の月面歩行を成し遂げてからわずか4カ月後、その後継機であるアポロ12号が月面に着陸。人類の2度目の月面歩行を成し遂げました。

それは1969年11月19日のことでした。(アポロ12号の月面着陸日は11月18日で、月面歩行は翌19日に行われた)