事業者と求人内容をチェック

 タイミーは8日、前述のとおり公式Xアカウント上で注意喚起の通知を行い、次のように綴っている。

「タイミーでは、求人を掲載する事業者のチェックと、求人内容のチェックを中心に闇バイト対策を徹底しています。求人内容は、勤務日までに全件チェックする体制を構築しており、怪しい求人は掲載を止める措置を講じています。タイミーのアプリ内には『通報ボタン』もあります。ワーカーのみなさまも怪しいと感じた求人内容があったら通報ボタンでお知らせしてください。もしも、募集の内容は通常だったけど、現場で違和感を感じたらすぐに勤務を終了し、通報ボタンでお知らせください。タイミーラボの記事も参考にしてください」

 その「タイミーラボ」の記事には次のように書かれている。

「勤務先で『これは闇バイトでは?』と不審を感じたら、すぐに勤務を終了するようにしてください」

「断ることができず勤務をしてしまったら、終了後速やかにお近くの警察署や関連機関に連絡するようにしましょう」

 だが、これに対して一部SNS上では次のように疑問の声もあがっている。

<掲載前にチェックを完了しておくべきではないでしょうか>

<勤務日までにチェックするって甘い>

<事業者のチェックが素通りされてる>

<掲載までのステップを見直した方が良いのでは>

<事業者向けアカウント登録すごく簡単でした>

<スマホを取り上げられたら通報できない>

<ワーカーに丸投げ>

<闇バイトなんかを一瞬でも載せるのが問題>

<対応がガバガバ過ぎる>

 スキマバイトアプリが闇バイトによる犯罪を助長してしまう懸念はないのか。

「どれだけアプリ運営企業側が対策をしても、犯罪グループ側は審査の際に書類を偽造したり、あの手この手を使って監視の目をすり抜けようとしてくるので、100%防ぐことは困難です。ですので、利用するワーカー側が『闇バイトの募集が混じっている可能性がある』ということを頭に置いて、注意しながら仕事を選ぶことが重要となってきます」(京師氏)

 では、闇バイトに手を染めてしまわないためには、どうすればよいのか。

「不自然に報酬が高かったり、『ホワイトなお仕事』といった文言がみられる場合は警戒すべきですが、最近では隠語を使わない募集も増えており、闇バイトの募集とはわかりにくくなっています。応募するとすぐに運転免許証などの身分証明書の提出を求めてきたり、シグナルやテレグラムといった秘匿性の高いメッセージアプリを使ってのやりとりを求めてきたら、すぐに逃げてアプリ運営元に通報すべきです。また、強盗や詐欺だと知らないまま応募していたとしても、例えば犯行現場まで実行犯を乗せた車両を運転してしまうと共同正犯になってしまう恐れがあるため、怪しいと感じた時点ですぐに引き返すことが重要です。

 警察庁も、もし犯罪グループに個人情報を渡してしまい、それを使って脅迫を受けた場合は警察に相談してくれれば保護すると呼びかけており、すぐに警察に相談すべきです」(京師氏)