新規事業制度 3年目:グループ全体への波及

インタビュアー(船越)
「劇団mokuMOKU」はキラーワードですね!
安間さんの話からも、東京ドーム様の強みや特徴が理解できる話だと感じました。

ではここで、少し話を最近の話題に移したいと思います。
「新規事業プログラムはまず3年目が一つの区切りになる」という話をよくお伺いするのですが、mokuMOKUでは、3年目にどのような変化が見られたでしょうか?

立ち上げメンバーが明かす!新規事業制度「mokuMOKU」成功の裏にあった意外な事実
(画像=『Business Journal』より 引用)

(桐畑)
まず、新規事業室で抱えているプロジェクトが多くなって、今までのように全員野球で取り組める状況ではなくなってきてました(泣)
ただ、それでもmokuMOKUは非常に大事にしていて、プログラムとしても試した施策も増えてきていたので、課題や取り組むポイントが明確になってきました。

特に、2年目の参加者の減少に伴い、より参加しやすい環境作りに特化することで、参加者に寄り添うプログラム内容に変えていきました。

たとえば、就業時間の10%を活動に充てられるなど、制度変更を実施したり、TECHFUNDさんにもより早期のフェーズから各プロジェクトに伴走してもらったりしました。そのほか、運営事務局がメンターとなり応募者の伴走支援を強化したり、溜まったナレッジを活用して社内講義によるインプット場を作ったり、ですね。

(ラドクリフ)
確かにそうですね。1年目、2年目とやってきて「mokuMOKU」が東京ドーム本社の社員からの応募しかないというところで参加者の頭打ちが見えた時期でもありましたよね。「mokuMOKUは東京ドームグループ全体のものであるということで、改めてグループ会社や地方勤務者などにもアプローチを強めて参加者を広げる施策をとりましたよね。

また桐畑さんの話にもあった通り、例えば「ファウンダー(社内起業家)のケア」のように重要なんだけど難しい部分を事務局メンバーで対応されたりと、社内事情も含めて起案者の近くにいるからこそ寄り添えるご支援をされていたなと感じます。

まさに3年目はTECHFUNDが事業の仮説検証を伴走して、事務局がファウンダーケアに入るというバディ体制で臨んだからこそ生まれた変化ですね。

インタビュアー(船越)
リソースが限定的な中で、かなり思い切ったアクションでしたよね!

(安間室長)
まさに、それが狙いでした。
限られたリソースを2年間の運営で見えてきた大きな課題やポイントに全集中させると。

参加に対する心理的安全性を保つことで、その成果として参加者層の幅が広がり、それまでに参加のなかった東京ドームシティ外の事業所から、たとえばグループ会社の施設「熱海後楽園ホテル」の社員や、セレクトコスメショップ”shop in(ショップイン)で地方勤務をしている店長など、バラエティ豊かな応募者が生まれました!

(桐畑)
その中でも注力したのが「客観的な検証結果を導き出す」を実現させることでしたね。
わかりやすく「検証期間の延長」を行うことで、顧客と向き合う時間を増やすことができました。
審査を通過したアイデアが実際にヒアリングを行ってみると「課題に対してサービスの機能がフィットしていない」とか顧客と課題が合っていないなどの問題もありましたが、解消ができたのではないかと思います。

「見守り型支援」から「特化型バックアップ支援」に移行した感じです!

インタビュアー(船越)
では、ここまでインタビューをしてきてなんですが、ズバリ聞いてしまいます!この3年間で、プログラムが生んだ最大の成果や成功はどんなところでしょうか?

(安間室長)
3年間やってきて、TECHFUNDさんが初期からよく言い続けてきた「顧客課題からビジネスを着想する」というのが、最近になって腹落ち感を持ってめちゃくちゃ理解できるようになってきました。

3年目にグランプリを獲った事業アイデアがまさにそうですね。今までとは少し違って、本当に「顧客課題」に焦点が当たったビジネスアイデアになっていて、これは絶対に顧客のニーズがあって利用されるよな、って思えるものが出てきたんですよね。

実は本人は、今思いついたものではなく、何年も前から考えていた事業アイデアらしいです。実際に上長にも提案していたらしいです。

だからこそ、こういったアイデアを拾い上げて育てる仕組み重要だと感じますし、これは1年目、2年目があったからこそであり、事業検証の観点が変わったことで出てきた成果だと思うので、今後期待してバックアップしたいと思います。

(桐畑)
1、2年目は東京ドームらしい「エンタメ」「推し活」などのテーマの事業アイデアが多く生まれてきてましたし、比較的インターネットやアプリを活用したサービス設計が多かったんです。

安間もコメントしてましたが、3年目にして東京ドームが得意とするオフライン施設を用いたサービスが出てきたというのは「凄く良いな!」と思いましたし、実は社内から求められていて、応援してもらいやすいというのが分かりましたね!
それが3年目の満場一致の事業化承認に繋がったのではないでしょうか。

立ち上げメンバーが明かす!新規事業制度「mokuMOKU」成功の裏にあった意外な事実
(画像=『Business Journal』より 引用)

提供元・Business Journal

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