元々は福岡県出身で、マツダSCで現役を終え、サンフレッチェ広島でコーチ経験を積み、日本代表のコーチも歴任した後にジュビロ入りした横内監督。磐田の強化ダイレクターを務めるOBの藤田俊哉氏との繋がりで監督に就任したという経緯がある。しかし、この成績では続投する可能性は限りなく低いだろう。
大物OBが多い磐田だが、なぜか監督として戻ってくるケースが少なく、2014年から2019年まで監督を務めた名波浩監督くらいだ。2019シーズンの鈴木秀人監督、2021シーズンの服部年宏監督も暫定監督に過ぎず、“外様監督”が多い印象。服部氏は現在、J2昇格目前のFC今治監督であり、磐田のレジェンドでもある中山雅史氏もJ3アスルクラロ沼津の監督だ。フロントに何か問題でもあるのかと勘繰りたくなる。
次期監督を内部昇格させるとなれば、長野パルセイロ(2016)、アルビレックス新潟(2017)、SC相模原(2019-21)で監督を務めた、OBでもある三浦文丈ヘッドコーチが有力だが、前述した通りOB監督が少ないことから、外国人監督の招聘という線もあり得る。
名古屋グランパス:長谷川健太監督
評価:★★☆☆☆/続投可能性:100%
名古屋グランパスは、長谷川健太監督就任3年目を迎えた今シーズン、いきなり3連敗スタートとなり、その後盛り返して一時は5位にまで順位を上げたが、夏場にまた失速。とにかく連勝と連敗を繰り返す安定感のない戦いぶりで、“例年通り”中位でフィニッシュとなった。
本来であれば、退任もやむなしの成績だが、ルヴァン杯優勝によって風向きが180度変わり、フロントが長谷川監督来季続投を明言し、4年目の指揮に挑むことが事実上決定している。
しかしながら、決してサポーターから支持されているワケではなく、毎年のように補強を繰り返しながらも3シーズンで獲得したのがルヴァン杯1つという結果には満足していない。そのルヴァン杯決勝も、退団が決まっているGKランゲラックの大活躍によるものだ。このタイトルだけで長谷川監督の続投を決めたことに、サポーターからは批判の声が上がっている。来季は采配に対してより一層、厳しい目が注がれることは必至だ。