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キャリアで成功したり、パートナーができたりなど、今望んでいる夢や目標が実現すれば幸せになれる。そう信じてがんばってる人も多いだろう。しかし実は、これらを達成しても幸せになれるとは限らない。

そう語るのは現役会社員・時短コンサルタントの滝川徹氏。今回は、滝川氏の著書『細分化して片付ける30分仕事術(パンローリング) 』より、本人が深刻なバーンアウト(燃え尽き症候群)を体験して気づいた幸せについて、再構成してお届けします。

成功を追い求めても幸せにはなれない

多くの人は、自分が求める理想像になれたら幸せになれる。そう信じている。お金持ちになったら、キャリアで成功したら、有名になったら、一軒家を建てたらなど。理想の状態が実現すれば、自分の人生に心から満足して毎日楽しく生きていけると。もちろん、ご多分に漏れず私もその1人だった。しかし本当にそうなのだろうか?

『インデペンデンス・デイ』など数々のヒット映画に主演するウィル・スミスは自伝『WILL』の中で「金持ちになって有名になれば、人生の問題は全て解決するという幻想を抱いていた」と語っている。彼は実際に世界的な俳優となり、自身が思い描いていた以上の成功を手にしている。それで彼は満たされたのだろうか?

彼はむしろ不幸で惨めな思いをしたという。出演した映画が史上空前の大ヒットになっても「なぜもっと売れなかったのだろう」と考えてしまう。手にした成功を失うのが怖くて、常に不安だったと語っている。実際、俳優として必死だった時期に妻や家族は離れていった。