■“ポータル”に吸い込まれた科学者たち

 アメリカの科学者でチベット仏教の研究者、クリストファー・メイベルはチベットのカイラス山にある「シャンバラ」へと通じる入口を突き止めたと主張し、仲間の7人の科学者と歴史家の妻、リンダ・メイベルと共に2007年に現地を訪れたのだった。

 探索2日目に遂に入口を見つけたメイベルは、地元の僧侶たちの反対を押し切って、石を除ける作業を行った後、入口から地下へと伸びている階段を降りて行った。

 階段の通路の壁には、抽象芸術や謎めいた文字に似た、奇妙なシンボルやイラストが描かれていた。玉座や台座に似た興味深い石の彫刻も点在しており、かつては何か重要なものを支えていたことは明らかだった。

 階段を降りて広間に出ると、メイベルはバッグから冊子を取り出して開き、かねてから準備していた“呪文”をとなえはじめたのだった。この呪文でシャンバラへと繋がる“ポータル”があらわれるというのである。

 メイベルの呪文で驚くべきことに広間の中央に小さな青い点が現れた。点は徐々に大きくなり、直径約1メートルの“ポータル”になった。ポータルの中には白い霧が立ち込めていた。

「やったぞ!」とメイベルが叫んだと同時に、突風が広間を吹き抜け、メイベルをはじめとする一行が次々とポータルに吸い込まれていったのだ。リンダ・メイベルは全力で走って逃げたため、吸い込まれずに済んだ。

 その後、急いで駆けつけた地元の僧侶たちによってこのポータルが閉じられたのだが、メイベルたちは永遠に帰らぬ人になってしまったのである。こうしてリンダは単身でアメリカ・ボストンに帰ることになる。

 はたしてチベットにはシャンバラへと通じる“広間”があるのだろうか。そして「眠りの広間」では今もサマディ状態の高僧たちが瞑想に耽っているのか。我々が滅亡の危機を迎え、チベット仏教の賢者たちに救われる未来が来ないことを願うばかりだ。

提供元・TOCANA

【関連記事】
初心者が投資を始めるなら、何がおすすめ?
航空機から撮影された「UFO動画」が公開される! “フェニックスの光”に似た奇妙な4つの発光体
有名百貨店・デパートどこの株主優待がおすすめ?
ネッシーは巨大ウナギではない! 統計的調査結果から数学者が正体を予測
積立NISAで月1万円を投資した場合の利益はいくらになる?