さらに、小テストの平均の成績は、1分間のテクノロジー休憩を与えた場合に80%と最も高くなりました。

これは、1分間のテクノロジー休憩により、授業中に学生の気が散ることが減り、成績が向上することを示唆しています。

今回の実験では、スマホ以外のスマートウォッチやパソコンの使用に関するデータを収集していないことやスマホの使用目的が学業に関するものかを区別していないなど議論の余地は残っていますが、興味深い結果となりました。

集中力と生産性を上げる方法として、25分の作業と2〜5分程度の短い休憩を繰り返すポモドーロ・テクニック(Pomodoro Technique)があり、小休憩が重要であることは既に知られています。

テクノロジー休憩に関しても、今後研究が進めば学業に限らず仕事でも応用できるかもしれません。

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参考文献

One-minute phone breaks could help keep students more focused in class and better in tests
https://phys.org/news/2024-10-minute-students-focused-class.html

元論文

Evaluating technology breaks on cell phone use in a college classroom
https://doi.org/10.3389/feduc.2024.1393070

ライター

門屋 希実: 大学では遺伝学、鯨類学を専攻。得意なジャンルは生物学ですが、脳科学、心理学などにも興味を持っています。科学のおもしろさをわかりやすくお伝えし、もっと日常に科学を落とし込むことを目指しています。趣味は釣り。クロカジキの横に寝転んで写真を撮ることが夢。

編集者

ナゾロジー 編集部