T-REV miniは250cc以下の単気筒に適合
T-REVシリーズには、スタンダードタイプやマフラーの排気圧も活用したαシステムなどさまざまなタイプがあるのだが、近年のマーケットでとくに高い人気を誇るのは、250cc以下の単気筒エンジンに装着することを前提に開発された「T-REV mini」だ。
こちらの製品は、スタンダードタイプのT-REVと比べて、本体の25%小型化と43%軽量化を達成(miniの重量はわずか41g!)。ちなみに価格も、スタンダードの2万8600円に対してminiは1万5400円とお手頃だ(※価格は2024年6月現在)。ワンウェイバルブの核となる部分には、性能と耐久性の実績があるリードバルブ方式を継続採用。スタンダードの3枚構造に対して、miniは1枚構造とすることで、小型軽量化につなげている。miniは、発生する脈動現象の力が大きな単気筒エンジンへの装着が前提となるため、1枚バルブでも十分な減圧効果が発揮できることが確認されている。
本体のカラーラインアップは3タイプ。スタンダードでも人気のブラック、ゴールドに加えて、mini専用色としてチタンも用意されている。
装着とメンテナンスは超簡単!
T-REV miniは、前述のように本体をブローバイラインに割り込ませるだけで機能する。スリーブはホース内径9mmのみに対応するが、ホンダのCT125・ハンターカブやモンキー125やグロムやADV150/160、ヤマハのトリシティ125やシグナス系、スズキのアドレスV125など、適合する車種はとても多い。
基本的には、純正のブローバイホースをカットしてT-REV miniを割り込ませるだけだが、TERAMOTOでは人気車種を中心とした多くのモデルの取り付けガイドを公開中。DIY装着の参考になるので安心だ。装着時の注意点としては、「とにかく向きに注意する!」こと。T-REVはワンウェイバルブなので、逆向きに装着するとクランクケース内圧が異常に高まり、エンジントラブルの原因となってしまう。
またT-REV miniには、ホンダのダックス125やCT125・ハンターカブ、クロスカブ110など一部車種用に「SPキット(2024年6月現在の価格は2万3100円)」も用意されている。こちらには取り付けステーやホースなどが同梱されており、本来はエンジンや外装類などの裏側に隠れてしまうT-REV mini本体を、外側からよく見える位置に装着できるキットだ。これによりルックスとしてのカスタム度に加え、メンテナンス性も向上する。
ちなみにT-REVは、ブローバイガスにより内部が汚れるため、装着後1年または1万km走行時点での点検清掃と、2年または2万kmでのフルオーバーホールが推奨されている。点検清掃は、両端のブローバイホースを取り外して、速乾性のパーツクリーナーをT-REV miniの内部に吹き付けるだけと、極めて簡単。コンプレッサーによるエアブローは、リードバルブを損傷する可能性があるため避けよう。またオーバーホールのために、フッ素ゴムパッキンやシム板(リードバルブ)などがセットになった「フルオーバーホールセット(2024年6月現在の価格は2200円)」が用意されているのに加え、TERAMOTOにオーバーホールを依頼することも可能だ(2024年6月現在の価格は9240円)。