もっと上手に運用すればそれこそ10兆、20兆円という単位のお金を生み出せる可能性はあります。ただ、外為特会に儲けるという趣旨がないため、機会損失となっています。主婦がリスクを嫌い、普通預金にこだわるのと同じです。もう一つは一般会計が外為特会からの利益を期待するようになると不健全な財政になりかねないという財政哲学論があるのかもしれません。要はそんな目先の一般会計の足りる足りないという話とは完全に切り離し、それこそ天変地異が起きた時の備え、ぐらいに考えているのでしょう。まぁ、日本国家の「家宝」ともいえるでしょう。

こうなると本当に哲学論なので運用益うんうんの議論とは別世界であります。それぐらい頑なな態度を貫き通す財務省があるがゆえに日本はそれでも破綻せずに廻っているのだとも言えるのでしょう。

お財布を管理する者はやはり一番強いのであります。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年11月日の記事より転載させていただきました。