引け近辺で反落したため前日の1.86%下げでも機械を誘発したのかと思えたが、その前に長期金利が4.3%を大きく突き抜けたのも大きかったと思われる。決算に限って言うと個別銘柄に振り回される必要がなかった。
それでも大統領選前の警戒としては債券のインプライドVolが突出しており、株式も含めて他の資産はそうでもない。これは主に既存ポジショニングの影響と思われるが、債券のインプライドVolがVIXに染み出したとしても文句は言えない。現に10月はS&P 500もマイナスパフォーマンスになってしまった。
GS CTAはメインシナリオが再び上向いてきた。リアライズドVolの低迷が続く限り、大統領選をとにかく通過すれば買い戻し圧力がかかりやすいということか。
NAAIMは少しだけ楽観化しているが大幅な変化ではない。インサイダーの売りラッシュは止んだ。
大統領選の投開票が5日に控えている。多くの州で僅差が予想されるため2016年以前よりは結果判明が遅くなる(早くても日本時間午後)と思われるが、パンデミック下の2020年のように郵便投票の配達が大幅に遅れたとも思われないため、結果判明に数日かかる可能性も低い。
下院は大統領よりだいぶ遅いため、結果判明までに過去の大統領と下院の高い相関を頼りにする時間帯が存在する。
これまで金融機関はベッティングサイトを後追いしてきたが、肝心のベッティングサイトはここに来てコイントスに戻っている。これは当日に向けて金融市場にとっての不確実性が戻ってくる可能性を意味するのと同時に、金融市場はカンニング元を最後までカンニングせずトランプ・トレードは巻き戻っていないため、基本的にハリス大統領を想定した方がオッズがよいと思われる。
トランプ当選でも減税だけを手掛かりに株式を買うのは無理があるという声も高まっており、もしよく分かっていない市場参加者が主導するアジア時間に結果が出るなら、トランプなら2016年の逆、ハリスなら2016年に近い展開を辿る可能性が高い。