とすればクワッドは形骸化していくのでしょうか? そうかもしれません。特にアメリカの大統領がトランプ氏になれば氏が嫌いな多国間同盟の一つであるクワッドに積極的姿勢を見せるとは微塵も思えないのです。

日本の首相も半年、1年後に誰になるのかわからない中でアメリカ、インドという大国が入るクワッドでどう存在感を示すのか、困難の極みであります。(個人的には安倍、岸田という外交に強いトップだったからこそできた業だろうと考えています。)

そうかといってインドという世界最大の人口大国で今後、大きな経済成長が期待できる国を指をくわえて眺めているだけというわけにもいかないでしょう。多分、民間ベースでインド進出するのがベターなのですが、インドは中国以上にビジネスが難しいとみており、日本人の感覚ではとても太刀打ちできないかもしれません。自動車のスズキのように長い時間をかけて築きあげれば別ですが、今はインド人もしたたかであり、「そうは問屋が卸さない」という気がします。

では今日はこのぐらいで。

編集部より:この記事は岡本裕明氏のブログ「外から見る日本、見られる日本人」2024年11月4日の記事より転載させていただきました。