副業で育てたコオロギを買い取る

 なおフードリソースでは、「飼育コース」というサービスを展開しており、生産者が育てたコオロギを買い取っている。同社が取得した特許に基づくノウハウを生産者に提供し、育ててもらう仕組みだ。生産者にとっては副収入を得られるメリットがある。

「『飼育コース』でコオロギを仕入れた生産者に育ててもらい、成虫を我々が1匹2~3円で買い取っています。基本のAコースは餌、種コオロギ500匹がついて8万円です。最初に仕入れる必要がありますが、例えば1ケース500匹として、4ケース分を安定的に供給できれば、生産者はサイクルごとに4~6万円の仕入れを得ることができます」(立石氏)

「個人でも育てられるんですか? あと、コオロギはどういう場所で育つのですか?」(清水さん)

副業で育てたコオロギを飼料に…社会貢献にもつながる新たなビジネスモデル
(画像=『Business Journal』より 引用)

「生産者は個人を対象にしています。我々の特許に基づいた飼育読本に従えば誰でも簡単に育てられるんです。1日に餌1回と水やりを2回。あと、新聞紙を取り替えて虫の排泄物を取り除くだけです。朝晩1回ずつ作業する必要がありますが、それ以外は放置してもらって構いません。朝活と捉えてもらえれば、サラリーマンの副業でもできます。

 なお、場所に関しては人間と同じように雨風をしのげれば問題ありません。摂氏0度を下回ると死んでしまうので北海道の方はお断りしていて、南の方であればなおいいです。沖縄は輸送コストの問題もあるので、できれば本州の方がいいです」(立石氏)

 カマキリやバッタなど緑色の虫は大丈夫だが、黒っぽい虫が苦手だという清水さん。「育てられそうですか?」と冗談で尋ねる立石氏に対し、意外にも教育面のメリットはありそうだと語る。

「私は本当に苦手なので、無理かもしれないですね(笑)。でも、仮に将来、子供ができた場合、『飼ってよ』って言われたら飼ってあげちゃうかもしれないです。育てるうちに愛着がわきそうですね。3カ月後の別れが寂しいですが、そこも含めて命の尊さを学べるかなって」(清水さん)

「郵送にて無料で資料をお届けしておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください!」(立石氏)

 一攫千金を狙う客もいるが、現在は買い取り制限をかけていると立石氏は話す。生産者は50組限定、しっかりと指導を受けた人に生産してもらいたいという。円安で原材料費の高騰が続き、スーパーの食材も値上げが止まらない。そして物価高の昨今、将来への不安のため副業に勤しむ人も増えている。食料問題と懐事情、フードリソースは日本が抱えるさまざまな社会課題を解決しようとしている。

副業で育てたコオロギを飼料に…社会貢献にもつながる新たなビジネスモデル
(画像=『Business Journal』より 引用)

 最後に清水あいりさんは、得意のセクシーな持ちネタ「関西弁あいうえお」で「コオロギ」を締めた。

コ…こんなに大きく育ってもうて
オ…おなかいっぱい、食べさせてもろたん?
ロ…路地裏で
ギ…ギリギリアウトなラインで、このアングル見させてくれへん?

 日本人がお腹いっぱい食べるために必要な家畜の飼料として、コオロギが一般的になる日が来るかもしれない。

(構成=Business Journal編集部)

株式会社フードリソース
TEL 03-5937-1970(代表)

提供元・Business Journal

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