ヤエン釣りとは、生きアジをエサにした仕掛けを投げ入れて、アオリイカがアジを食べている間に、ヤエンと呼ばれる掛けバリで引っ掛ける釣り方だ。ラインの先にチヌバリ3号くらいのサイズのハリを結んでおき、そのハリをエサとなるアジのゼイゴにセットする。キャストした後はアジの動きを妨げない程度にラインを張り、ドラグをズルズルに緩めてアオリイカのアタリを待つ。

アオリイカがアジを捕らえると、エサ場まで引っ張って持っていった後に食べ始める。アオリイカはエサを食べ始めると、夢中になって少々のことではアジを離そうとしなくなる。

そのタイミングを見計らって、ラインが45度くらいになるまでリールを巻いて引き寄せたら、ヤエンをラインにセットして、滑り台の要領でヤエンをアオリイカまで送り届ける。アオリイカまでヤエンが届いたところでサオ先を下げてからサオを上げると、ヤエンが跳ね上がってアオリイカに掛けバリが掛かるという仕組みだ。

ヤエンタックル

ヤエン専用ザオや磯ザオ1.5~2号くらいのものが扱いやすい。ラインはナイロンやフロロカーボン2号前後が標準となる。ラインにヤエンをセットして滑らせていかなければならず、ヒットからヤエン投入のタイミングを待つという釣り方のためPEラインではなく、ナイロンやフロロカーボンのモノフィラ系ラインをチョイスしよう。

釣れてくるアオリイカがコロッケ~トンカツサイズくらいまでなら、ヤエンのサイズはS。それ以上が出るようならMで良いだろう。

イカダからヤエン釣りとエギングでアオリイカを狙う【三重】両釣法合わせて8匹をキャッチヤエンはS・Mを使い分けた(提供:週刊つりニュース中部版APC・戸松慶輔)

最後にリールだが、リアドラグ式のスピニングリールで2500~3000番程度の大きさのものを選ぼう。ヤエンの釣りでは、アジを抱いて引っ張っていくときに違和感を与えないように、ドラグをフリーにしておく必要がある。通常のリールでも釣れないことはないが、ドラグフリーとロックをワンタッチで切り替えられるリアドラグ式が圧倒的に使いやすい。

イカダからヤエン釣りとエギングでアオリイカを狙う【三重】両釣法合わせて8匹をキャッチヤエンではリアドラグ式のリールが圧倒的に使いやすい(提供:週刊つりニュース中部版APC・戸松慶輔)