基本的には廃車にするまで、あるいは売却するまで、ハイブリッド車の駆動用バッテリーは無交換で使い続けることができると考えられます。とはいえ希にですがバッテリーに何らかの不具合が発生し、交換を余儀なくされるケースもなくはないでしょう。
もしもそうなった場合、交換作業はD.I.Y.で行うのではなく、正規ディーラーまたは認証・指定工場など設備の整った工場に依頼する必要があります。補機用12Vバッテリー(エンジンルームの隅などにある四角い小さなバッテリー)は、車に詳しい人であればD.I.Y.で交換できますし、詳しい人であれば、大きな危険は伴いません。しかしハイブリッド車の駆動用バッテリーは高電圧であるため、素人が触ると大変な事態が発生してしまう可能性があります。そのためハイブリッド車の駆動用バッテリーの交換は、絶対に専門家に任せるようにしてください。
保証期間終了後の交換にかかる費用は20万~30万円?
ストロングハイブリッド車の駆動用バッテリー交換にかかる費用は、実際に交換したという例がきわめて少なく、また少ないがゆえにメーカーも特には発表していないため、正確な金額は不明です。またそもそも、例えばトヨタのハイブリッド車の場合は前述のとおり「新車から5年間または10万km走行時点のいずれかの早い方まで」は、何か不具合が発生したとしても保証が適用され、無償で交換されることになります。
しかし保証期間が過ぎた後に万一(本当に、万一)駆動用バッテリーを交換する必要が生じた場合にかかる費用は、おおむね20万~30万円ほどであると推測されます。この金額は、日産が電気自動車「リーフ」を対象に行っている駆動用バッテリーの有償交換プログラムの金額から類推したものです。
同プログラムの場合、40kWhの新品バッテリーへの交換費用が82万円(※2018年3月時点)。EV用よりは圧倒的に容量が小さい1~2kWh程度のハイブリッド車用駆動バッテリーは本体価格がおそらく15万円前後で、その交換工賃と、バッテリーに付随する部品の価格と交換工賃がおおむね5万~15万円ほどであると考えると、総額は20万~30万円になるだろうという計算です。