現在ではローライダーが生まれた経緯を知らず、そのスタイルしか知らないかたも多いかもしれません。しかし、上記で紹介したローライダーの起源や、ローライダー文化と密接に結びつくことになったチカーノファッションの歴史なども合わせて知れば、よりローライダーを楽しむことができることでしょう。
ローライダーカスタムの特徴
ローライダーは独特のスタイルと機能を持っています。低い車高、派手なペイント、そしてハイドロリクスが主要な特徴です。
地を這う低い車高
ローライダーの特徴的である低い車高。その足回りの特長をさらに深掘りして見ていきましょう!
極端な低車高を生み出す足回り
通常の車両よりもはるかに低い車高が最大の特徴のローライダー。採用されているサスペンションには主にハイドリロリクス(油圧式)とエアサスペンションの2種類があります。
車体を上下に動かしたり、傾けたりする「ホッピング」や「ダンシング」をしているのを見たことがないでしょうか。これがハイドロリクス(油圧式)のサスペンションによるもので、油圧シリンダーを使用して車高を瞬時に変更できます。
ハイドロリクスの様に瞬時に姿勢変化はできませんが、同様に車高を簡単に上下できる機構のもう一つがエアサスペンションです。こちらは空気圧を利用して車高を調整しています。ハイドロリクスよりも乗り心地が良く、静かな作動が特徴です。
特にハイドロリクスを組み込んで、ホッピングなどをしたいなら、急激な車高変更や動きに耐えられるよう、フレームやボディマウント部分の強化が必要となります。
カスタムはこれだけにとどまらず、「ホッピング」による負荷に耐えるためにアクスルとドライブシャフトの強化、車高変更に対応するため、サスペンションのジオメトリーを調整するモディファイドコントロールアーム、ハイドロリクスシステム用の複数のバッテリーを搭載するためのスペース確保、ハイドロリクスシステムの配管を装飾的に処理するハードラインパイピングなども必要となることも覚えておきましょう。