雌雄モザイクのスグロミツドリは「孤独な存在」だった

雌雄モザイクの他の鳥類と同じく、今回発見された雌雄モザイクのスグロミツドリの個体も非常に珍しい存在です。

そして、それゆえ孤独を味わっている様子も観察されたようです。

観察された雌雄モザイクのスグロミツドリは、孤独だった
観察された雌雄モザイクのスグロミツドリは、孤独だった / Credit:Hamish G. Spencer(University of Otago)_Extremely rare bird captured on film(2024)

コロンビアの農場の所有者は、毎日鳥たちのエサとして果物を置いていましたが、雌雄モザイクのスグロミツドリは、他の鳥たちと一緒に食べるのではなく、彼らがいなくなるまで待つことが多かったというのです。

また縄張り意識が強く、自分がエサを食べている時には、同種の他の個体を近づけないようにしていたそうです。

雌雄モザイクのスグロミツドリは、「エサ台ではいつも独りだった」のです。

彼もしくは彼女が、どのような経緯で孤独を選ぶようになったのかは分かりませんが、もしかしたら体の特徴が原因なのかもしれません。

ちなみに、あしゅら男爵はDr.ヘルの部下であり、彼に対して「命を惜しまないほどの強い忠誠心」を示していました。

そんなあしゅら男爵が死亡した際には、冷酷なDr.ヘルですら涙を流したという。

現実に存在する雌雄モザイクのスグロミツドリにも、そんな大切な仲間がいれば良いのですが。

参考文献

Extremely rare bird captured on film

Half male, half female bird stuns ornithologists

元論文

Report of bilateral gynandromorphy in a Green Honeycreeper (Chlorophanes spiza) from Colombia

ライター

大倉康弘: 得意なジャンルはテクノロジー系。機械構造・生物構造・社会構造など構造を把握するのが好き。科学的で不思議なおもちゃにも目がない。趣味は読書で、読み始めたら朝になってるタイプ。

編集者

海沼 賢: ナゾロジーのディレクションを担当。大学では電気電子工学、大学院では知識科学を専攻。科学進歩と共に分断されがちな分野間交流の場、一般の人々が科学知識とふれあう場の創出を目指しています。