今季自身初となるJ2でプレーしているMF西川潤。2023シーズンまでは所属元のC大阪でも当時の期限付き移籍先サガン鳥栖でも出場機会は限定的だったが、今季はいわきFCで主力として34試合と多くの出場機会を得ている。いわきは昨年クラブ史上初のJ2挑戦となったが、結果は振るわず残留争いに巻き込まれるシーズンとなった。下位での着地にも関わらず選手たちの評価は高く、冬にはDF家泉怜依やMF宮本英治といった2022シーズンJ3優勝の立役者たちがチームを離れ、今季は苦戦も予想された。しかし、そんな中でも西川ら新戦力の働きは目覚しく、残念ながらプレーオフ進出の道は閉ざされたものの現時点で8位と大きく順位を上げた。

なかなかゴールやアシストといった表立っての数字には出てこないものの、持ち上がりから質の高いラストパスやクロス、カットインからのシュートなど持ち味を発揮している場面は多い。C大阪への帰還が叶えば、チームの体制も変わることから新たな価値を生み出してくれる可能性も感じさせる。過去には海外クラブからも注目を集めていた逸材なだけに、そろそろJ1の舞台で輝く姿を見たいものだ。