未来のジェニー:こんにちわ、ジェニー。私は60歳になった未来のあなたよ。私が経験してきたことを何でも話してあげるわ。
今のジェニー:私はこれから何をすべきですか?
未来のジェニー:まずはあなた自身を信じて、あきらめないことを忘れないで。本気で心に決めたことなら何だってやり遂げられるわ。
今のジェニー:あなたのキャリアの中で最もやりがいを感じ瞬間は何でしたか?
未来のジェニー:最も報われたなと感じた出来事の一つは、教え子の一人が大学を卒業した後に、私を訪ねに戻ってきてくれたことね。
彼女は「先生のおかげで生物学の教師になることを決めました」と言ってくれたわ。そして今も自分の決断にとても満足しているともね。
その瞬間、私は誰かの人生を変えられたような気がして、強く記憶に残っているの。
と、このように。
Future Youはあくまでも「今の自分をベースにして未来で体験しうること」を可能性の一つとして提示してくれるものであり、決して未来の予言ではありません。
そして研究者たちが当初の目的としていたように、Future Youのユーザーには未来の自分と話すことでメンタルヘルスの改善が見られたのです。
未来の自分と話すことで「メンタルヘルスが改善」
チームは今回、Future Youの心理的影響を調べるため、18歳から30歳までの344名(英語話者)を参加者として募り、10〜30分間、Future Youを使って未来の自分と対話してもらいました。
別のグループにはFuture Youではなく、一般的なAIアシスタントとチャットしてもらい、両グループにどのような違いが現れるかを比較しています。
その結果、驚くべきことに、Future Youを利用した参加者はAIアシスタントと会話した参加者に比べて、不安レベルの低下や意欲レベルの上昇といったメンタルヘルスの有意な改善を示したのです。